こんにちは。田原啓江です。
私は今、2014年のシーズンインを控えてインドネシアのスンバワ島にいます。
ここスンバワは、バリから飛行機で約2時間の波が豊富な静かな場所です。
メインのレイキー・ピークをはじめホテルから、レイキー・パイプ、ナンガスと3ポイントのエントリーが可能です。また少し車を走らせると、ペリスコープ、コブルストーンといったポイントも点在しています。
この旅は、たった一人で来ました。
実は昨年2013年のシーズンが終わったとき、私の長いキャリアのなかで……翌年またJPSAにおける15年目のトップシードを取りに行く意味を見失いました。
だから今、今年、新しいストーリーを始めようとしています。
この旅の続きはJPSA初戦のバリに参戦して、ニュージーランドに渡り、クレジット可能であれば10年ぶりにWQSワールドツアーに参戦してくる予定です。
自分のコンペ・キャリアは既に「進むか」「退くか」の選択の時期に迫られていました。
このまま15年目を迎えても……燃焼し尽したJPSAでの戦いはおろか、そんな気持ちでは勝ち目もないだろうと思いました。思いのほかよくやった方かもしれませんね(笑)。
戦いは、年々熾烈(しれつ)になっています。
いろんなところで色々な人に提案やヒントをもらいましたが、このオフシーズンの間、思い切って「進む」決意をして準備を進めました。
毒は毒をもって制する、でしょうか?さらに厳しい道を進むことにしました。
インターネットで、行ったことも聞いたこともないWQSのビーチまでのアクセスから宿泊先、レンタカーの予約を慣れない英語で済ませて、今まだ補欠待ちで出場できるかわかりません。
そんな状況ですが、あらゆるシミュレーションを重ねているうちに、もう出場する自分の気持ちは大きく膨らんでいました。
さらに後押ししてくれた新たなスポンサー。
15年に渡りお世話になったサーフボード会社も新たに移籍し、今年新しくスポンサーに加わってくれた企業様。
オフシーズンの間に、実行に向けて……(これまた無意識でしたが)迷いなく進んできました。
自分の長いサーフ・キャリアを試してみようかと思います。
昔むかし。WQSツアーに参戦していましたが、その失敗も多かったし、訳も分からず掴むことが出来なかったことが多くありました。
またチャンスが巡ってくるなんて思いもよらないことでしたが、今回は一人でじっくり向かい合ってみたいと思います。
そしてこの旅は、30代最後の長い旅になります。
もうやらなくていいよ?やめなよ?
と、思う方もいるかもしれませんね。
私は、そうCOOLに生きられるタイプじゃないようです(笑)
プロサーファーとして生計を立て、与えられる限り最大限の物や金銭を投資してくださるスポンサーがいる以上はBESTを尽くすべきじゃないかと思いました。
誰もが、自分の年齢や世間体で言い訳をして諦めることはありません。
誰もが歳はとります。
でも、今日、今が一番若いです(笑)
私もこの10年、自分はもう「おばさん」だからと、ずっと言い訳してきました。
でもこの先。これからの未来。
さらにそんな言い訳を増やして生きていくのかと思うと、ウンザリします。
そんなことを気にするよりも自分に集中して生きた方が良さそうです。
選手として欠けているところも、おおよそ、そんなところ。
これからのために切り開きたい未来があります。
2014年。私にとっては今までにないシーズンがスタートします。
次回のウラナミは、どこの国のどんなお話をお届けできるかわかりませんが、楽しいウラナミを提供できる1年になりそうです。
楽しみにしてくだされば、幸いです!!
田原啓江