人間界にもインフルエンザやアレルギーなどがあるように、「松」にも松くい虫による被害があるそうです。白砂青松(はくしゃせいしょう。はくさせいしょう、とも読む)といって海岸沿いに松林のある場所が全国各地にありますが、福岡県の海岸では松くい虫の被害が深刻で数年前から地元メディアでも報道されるようになりました。
海までの道は、地面に針のような松葉がたくさん落ちていて、ビーサンを履き忘れると最悪な気分になっていました。それまでは松は当たり前に生えていたので、それほど意識はせずに、逆に松が邪魔で道路から波チェックできないと思ってもいました。
松くい虫問題がニュースになった際に、近隣で農業を営む住民へのインタビューで知ったのですが、砂が飛んできて作物が育たないこともあり、大きな影響を与えているそうです。
また、海に行くと当たり前にあった松がところどころ伐採され、道路からの波チェックは可能になりましたが、殺風景で何だか寂しい気持ちにもなります。
松くい虫の被害は今に始まったことではなく、昔からあるそうですが、早く再生してもとの景色に戻ってほしいです。なお、白砂青松の海岸は全国的に減少しているそうです。その原因は松くい虫による被害だけでなく、防潮堤、波消しブロックの設置や海岸侵食の影響もあります。
インターネットで知ったのですが、白砂青松は江戸時代から作られたそうです。先人の知恵は偉大です。個人単位の力や考えでは何もできませんが、松に対する気持ちが変わりました。これからも海岸の松を大事にしてほしいと思います。
chan-U