SURFER : Nobu Fuku
フェイスブックページ: https://www.facebook.com/nobufukuphotography
『プロサーファーも生活するの大変なんでしょう。
どんなにがんばっても儲からないし、名誉だけじゃ~ね~、ゴルフみたいにスポンサーが、、、
もう歳なんだから、いい加減にサーフィン。。。 』
そんな話をされる方がいました。
仕事で成功されている一般の方です。
確かに、波乗りをメインに生活していても、なかなかお金にはなりません。。。
家族を守る立場でもあるので、親として何やってんの~なんて言われたこともありました。。。
ただ、自分がなぜここバリにいるのか?を思うとき、、、見失ってはいけない何かを守らなくてはと思うのです。
『 夢の実現 』
サーファーとしての名誉とリスペクトそして仲間との絆はお金で買うことはできない。
僕はただの一般サーファーですが、サーファーとして生きていくことに誇りを感じています。
THE DAY
2007年5月18日、場所ウルワツ。
その日は朝から霧がかかり、いつも家からチェックしているエアポートリーフのブレイクがチェックできずヨガでリラックス。
前日から今日は波のサイズがUPするのは知っていたので体調を整えて波乗りする準備はできていた。
友人からエアポートライトは波がでかすぎでサーフィンできる状態ではなく沖に出る船も出ていないと連絡が入り、今日はウルワツだな!と思った。
ハレイワ(ノースショア)で買った中古の7’8”サンセットガンを車に積んでウルワツへ向かった。
この板を使うのは久しぶりだな~。そう2年前2005年の同じ5月18日、場所はウルワツ10フィート以上の波・・・。
この板は自分に最高の一日を与えてくれた。
パダンパダン側の道を通りながらウルへ向かう。
途中パダンパダンの橋からインポッシブルのブレイクをチェック、3人サーファーが入ってた。スウェルはある。2年前のあの日ぐらいか?いやそれ以上にも思えた。とうとう誰一人その波をメイクする者は見れず、そのままウルワツへ向かう。
ウルに着くとまず波チェック。ラナ、ニキ、ラップル、ローカルサーファー等が海を見ていた。誰もいない海を・・・。そこには12フィート以上のスウェルがアウトサイドピークから、いやボミからブレイクしていた。
スローモーションで割れてくその波にギャラリーが歓声をあげている中、自分はどこからテイクオフできるのか?ゲティングアウトはどうやってとか、ナーバス にならずにはいられなかった。周りのみんなに、やる?と尋ねるが、みんなはわからないとか、無理とか、たぶん後でとか、苦笑いする者しかいなかった。
確かにあの12フィートのぶ厚いリップがバレルになる波。
すごい波がボミからそしてアウトサイドピークからと。
しばらくして3人のサーファーが沖へ向かってパドルアウトした。歓声と共に、彼等にはそれに答える笑顔すらあるはずが無かった。
いっきにパダンパダン側えと流される3人、ぶ厚いスープを喰らいながらどんどん流される。なんとかその3人は沖に出ることができた。20分以上かかったかもしれない。いや、もっとかかってたかも。。。
ヨシ!やるか〜!自分にスイッチが入った。
その瞬間から苦笑いすらできない自分になっていた。
ビーチへ向かった。
セットを見極め沖に出るタイミングを待った。
次のセットが入りだした。ヨシ!今だ!不安と恐怖が交錯する中パドルアウト開始、このままでは引き返さないという決意と共に。
今日は運が良い。上手くアウトサイドコーナーまでパドルアウトができた。さっき先に入ったサーファーに挨拶しアウトサイドピークを目指した。
ボミからぶ厚いリップと共にブレイクするバレルからエアーがこっちに噴出してくるのが見えた。マジで~。どうするの?
一人が最初のテイクオフ。やばい!つぶされる!が、波の裏からトラックが見えた。そして、コウナーの方から雄たけびが聞こえ、、、彼はメイクした。うそ!俺もか~!
波をメイクした彼がアウトに戻ってきた。最高にエキサイトした彼に祝福の声をかけ、次は自分か~と思った。
セットが来た!ピークはどこだ?あそこはやばい!ここからならどうだ?行くしかない!うねりに板を合わせパドルする。波のスピード達したヨシ行ける!
最高の瞬間が待っていた。どこまで行くんだろう?ボトムを探しながらクルージング!アウトサイドコーナー手前でプルアウト!メイクした~!よしできる!次も行ってやる!ピークへ向かった。
その日は5~6本のセットをメイクしました。一本はバレルをメイクしアウトサイドコーナーのサーファーから歓声を受けるほどでした。
それほどの波になるとバレルは異空間となり恐怖を感じることなくクルージングできたのを憶えてます。
最高!ナチュラルハイ!この感動を多くの人に伝えたい!そんな気分です。
5月18日、それは自分の人生の THE DAY
ありがとうございます。
Nobu Fuku